第7回【営業編】時間に対するトレードオフ
今回は「時間に対するトレードオフ」の意識付けによって、行動にどう影響するかを考えてみる。
トレードオフとは経済用語のひとつで、Wikipediaでは「一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという状態・関係のことである」と定義している。
お金に関していえば、例えば1万円しか持っていない中で、最新の服を買うか最新のゲームを買うかの選択である。服を買えばわくわくな気分で外を歩けるが、最新のゲームのわくわくを失う。最新のゲームを買えば、ゲームのわくわくを得られるが服を買って外を歩くわくわくを失う。
以上がお金に対するトレードオフの考え方になる。
一方で時間に対するトレードオフは何よりも重要になる。お金を稼ぐうえでも考え方を持っておくと、武器となり盾となり、心強い思考法になるだろう。
ではさっそく見ていきたい。
自分の人生を選択する日々の中、最善の選択を検討するにあたりトレードオフの概念は切り外せないものである。日常は選択の連続であるからだ。
別の用語で機会損失という言葉がある。1日は24時間しかない中で、何かをすれば、何かをする時間を失うことと等しく、つまり今やろうとしていることは、他にやることのできた、いくつかの機会を失ってしまうということである。
場合によっては今しかないチャンスという場合には、そのチャンスを失ってでも他にやれることはあるかどうかの選択をしなければいけない。
何かを選ぶことは何かを失う。小中高の段階で、思考法を持っていれば、何か違った人生もあったかのではないかと思ってしまう自分がいる。
私はサッカーを小学校・中学校・高校と続けてきたが、読書に明け暮れたり、ゲームに没頭することも可能であった。バンドをやって一流を目指すこともできた。
過去に悔いているわけではないが、この思考法は小学校の段階で身に着けておきたかったとしみじみ思う。
かなり早い段階で、この思考法は考えていくべきものだと考えている。
小学校低学年の段階で、トレードオフの概念を持つことにより、本当にしたいことを見つけ、自立・成長に繋がる。周りに流さることはなく、自分の意見を持って、自分の好きなことに臨む思考が得られるのである。選択においては過去は振り向かないことが鉄則だ。「自分の選択は常にベストだ」をモットーに行動していく。
私はこの概念というものを意識付いて考えているが、自分の選択が良かったのかどうかは、考えないことにしている。