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第11回【読書編】「私を離さないで」がバッドエンド

 

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今回は昨年ノーベル文学賞を取ったカズオ・イシグロの「私を離さないで」の話を取り上げてみたい。
私は大学時代にこの話に出会い、最初は映画を観て存在を知り、後に小説を読んだ。
 
ヘールシャムという特別な施設で育った時代から始まり、大人へのステップを歩む。そして最後には自分自身が臓器提供用にクローンとして生まれた事実を知り、登場人物達が臓器提供にされていくストーリーが展開されている。キャシーとトミーは本当に愛し合っているもの同士であれば、臓器提供が猶予されているという話を信じ、かつての先生方に猶予のお伺いをするにもかかわらず、話は嘘であり、結局為すすべもなかった。あまりにも悲しいストーリーである。
現在では、倫理的な観点でクローン人間の開発は禁止されているが、ヒトゲノム計画等で、技術上クローン人間を作ることは可能なのではないだろうか。
しかし、私を離さないでの中で出てきたキャシーやトミーはしっかり感情を持って、普通の人間と変わらない人格を持っている。
 
この話が衝撃的だったのは、主人公が臓器提供から解放されて、自由な暮らしを得てハッピーエンドというような日本型のストーリーとはかけ離れて、臓器提供に向け、決まった未来にたんたんと進む姿をひたすら描き続けていることである。
 
私個人としてはバッドエンドもアリだが、日本のストーリーはハッピーエンドが多く、バッドエンドが少ない。なぜ少ないのか?というものを考えていくと、「売れないから」に行き着く。日本人はハッピーエンドの方が人気が高く、エンドの作品が売れない傾向にある。
 
近未来の話とは言いつつも、現実の話とはならないことを祈りたい。
 
ノーベル文学書は作家の作品全体、活動全体に対して与えられるものであり、ひとつの作品に対しての賞ではないが、科学技術による人類の発展や理想主義・人道主義的な文学範囲を含まれているため、SFに関する書籍を執筆する作家が選ばれる可能性が高い。
日本人はノーベル文学書作家が2人存在する。「川端康成」と「大江健三郎」である。
現在は村上春樹が有力とされているが、共通してビッグネームなのは確かだ。
ボブ・ディラン、カズオ・イシグロ、2018は見送りとなってしまったがノーベル文学書は他のノーベル賞と比較すると注目していきたい。作家の作品を通じ、作者の「脳」を探ることができる。
 
このブログのテーマとなるが、本を読むことは人の「脳」の中をインプットすることができる。作者の考えを本を通じて表現するため、「考え」を探ることが可能だ。
本は読もう。