第17回【読書編】えんとつ町のプペル
第16回同様、キンコン西野さんシリーズをプレゼントとしていただいたので、さっそく読んでみた。
ハロウィンは、今ではコスプレをして街に出てウェイウェイするイベントに慣習化されつつあるが、元の意味合いとしては、「亡くなった人の魂がこの世に帰ってくる」ことを意味する。
この本は本来のこのハロウィンの意味をピックアップしたストーリーを展開している。
またAmazonランキング大賞2017上半期の絵本・児童書部門獲った名作である。
表紙からも伝わってくるが、最初のページから世界観が素晴らしく、絵本の中の空間にすうっと入りやすく、読書を歓迎し世界観に引きずり込まれるデザインである。
作品では、ハロウィンの日で街中がお化けの仮装をして、街を賑わっている。そんな中、ひとりゴミ人間がやってきて、お化けを装っていたが、仮装じゃないことを悟られてしまい、街中の人間から嫌われ者になってしまう。もちろんうわさが広がった。
そんなとき、少年プペルがゴミ人間から逃げることなく、興味を示し、自然と仲良くなっていく。ゴミ人間の名はルビッチ。仲良くするにつれ、プペルは「煙のうえにはホシがある」という誰もが信じ得ないものを、父の教えだと言い、信じ続けていることをルビッチに告白する。
ストーリーを進めていくと、ルビッチが魔法をかけたように、風船をつけた船を持ち出して空を飛んだ。空高く舞い上がり、煙を抜けるとホシいっぱいの素晴らしい景色を見ることができた。「たとえひとりでも、信じ抜く強さ」を主張しているストーリーである❗️※詳細は本書で...。
大人になっても直面することだが、ひとりで信じ抜く局面がある。そんな
なか、周りの意見にまわされてなんとなく今に辿り着いた人、自分のレールに沿って人生を歩んでいる人の2方向になるが、前者よりの人生を進んだ人が多いと考える。幼少期の考えられない段階は親の意見・事情を尊重し、その通りに進んで行くからである。
21世紀を超えてから「自分の幸福を選び取る時代」へとシフトしている。そして、幸せを選ぶ基準として、いろんな人との出会いと読書は必須である。
この本を読むにあたり、「信じ抜くためのマインド」を考えていってはいかがだろうか。
繰り返しになるが、美術館をクラウドファンディングで募って、建設しようと考えていることもあり、この本の世界観がとても魅力的で惹かれるものがある✨
ストーリー性とデザイン感覚の2つを身につけられる良書である。